計算過程

トップ率から平均順位やRを計算で出してしまいましょう。

平均順位

ある人の四人打ち麻雀でのトップ率を p とします。 トップになれない場合でも同様の力で 2位、3位になれると想定して計算し、2位率、3位率、4位率を出します。 そのときの平均順位 E はトップ率 p を用いて

E = - (16p3 - 72p2 + 123p + 94) / 27

とあらわせます。 三人打ち麻雀の場合は、四人打ち麻雀でのトップ率 p を用いた場合の平均順位 E3 は次のようになります。

E3 = (16p2 - 56p + 67) / 27

Rate

Rateの変動の正しい計算方法は公開されておらず、見つかってもいません。 しかし、 あんじゅ さんのところでだいたい合う計算式が出されています。 この計算式を使いやすいように変形したものを示します。

R = (自分のRate)

RE = (他家平均Rate)

Fs(s) = 5 - 0.01 * (試合数) (400試合未満)

Fs(s) = 1 (400試合以上)

とします。するとR変動の計算式は

(R変動) = Fs(s) * ((順位基準値) + (RE - R) / 300)

十分な試合数をこなしているとすると、 Fs(s)は1です。 したがって

(R変動) = (順位基準値) + (RE - R) / 300

ただし、四人打ちでは |RE - R| ≦ 1200 程度の限界が設定されているようです。 これ以上差があっても |RE - R| = 1200 とみなされます。 三人打ちではもっと小さい値(900など)になっているでしょう。

順位基準値は以下のとおりです。 三人打ちの順位基準値は出ていませんが、 昼行灯 さんが以下のように想定しているようです。 主に三麻で打つようなので多分合っているでしょう。

順位基準値
順位 四人打ち 三人打ち
1位+6+4
2位+2 0
3位-2-4
4位-6--

これらのことから、四人打ち麻雀の1位率、2位率、3位率、4位率をそれぞれ p1p2p3p4 とすると、四人打ち麻雀の到達 R

R = 600(3p1 + p2 - p3 - 3p4) + RE

また、三人打ち麻雀の1位率、3位率をそれぞれ p31p33とすると、 三人打ち麻雀の到達 R3

R3 = 1200(p31 - p33) + RE

となります。

R、勝率がわかっている場合(というか、普通はこれが先にわかる)、 RE を計算することでそれまで打ってきた麻雀の過酷さがわかります。

計算結果

トップ率からの平均順位と R の二つの計算結果をまとめると次表のようになります。 ここでは RE を1500として計算しています。 勝率から到達Rを読む場合は適宜読み替えてください。 (例えば、上級ランキング卓なら RE が1800程度として、到達Rを300だけプラスする。)

トップ率、平均順位、Rの関係
四人打ち麻雀三人打ち麻雀
トップ率2位率 3位率4位率 平均順位到達R トップ率2位率 3位率 平均順位到達R
トップ率2位率 3位率4位率 平均順位到達R トップ率2位率 3位率 平均順位到達R
四人打ち麻雀三人打ち麻雀
0.010.120.300.573.443770.120.300.582.46947
0.020.130.300.563.394300.130.300.572.44972
0.030.130.300.543.354830.140.300.562.42996
0.040.140.290.523.305360.150.310.552.401021
0.050.150.290.513.265880.160.310.532.381045
0.060.150.290.493.226390.160.310.522.361069
0.070.160.290.483.186890.170.310.512.341093
0.080.170.290.463.137390.180.320.502.321117
0.090.170.290.453.097890.190.320.492.301140
0.100.180.290.433.058380.200.320.482.281164
0.110.190.290.423.018860.210.320.472.261187
0.120.190.280.402.979330.220.320.462.241211
0.130.200.280.392.939800.230.320.452.221234
0.140.200.280.382.8910270.240.330.442.201257
0.150.210.280.362.8610730.240.330.432.181280
0.160.210.280.352.8211180.250.330.422.161302
0.170.220.270.342.7811630.260.330.412.151325
0.180.220.270.332.7412070.270.330.402.131347
0.190.230.270.312.7112500.280.330.392.111369
0.200.230.270.302.6712930.290.330.382.091392
0.210.240.260.292.6413360.300.330.372.071414
0.220.240.260.282.6013780.310.330.362.051435
0.230.240.260.272.5714190.320.330.352.041457
0.240.250.250.262.5314600.320.330.342.021479
0.250.250.250.252.5015000.330.330.332.001500
0.260.250.250.242.4715400.340.330.321.981521
0.270.260.240.232.4315790.350.330.321.961542
0.280.260.240.222.4016180.360.330.311.951563
0.290.260.240.212.3716560.370.330.301.931584
0.300.260.230.202.3416930.380.330.291.911605
0.310.270.230.192.3117310.390.330.281.901625
0.320.270.220.192.2817670.400.330.271.881646
0.330.270.220.182.2518030.400.330.271.861666
0.340.270.220.172.2218390.410.330.261.841686
0.350.270.210.162.1918740.420.330.251.831706
0.360.280.210.162.1619090.430.330.241.811726
0.370.280.200.152.1319430.440.320.241.801746
0.380.280.200.142.1019760.450.320.231.781765
0.390.280.200.132.0820100.460.320.221.761785
0.400.280.190.132.0520420.470.320.211.751804
0.410.280.190.122.0220750.480.320.211.731823
0.420.280.180.121.9921060.480.320.201.711842
0.430.280.180.111.9721380.490.310.191.701861
0.440.280.170.101.9421690.500.310.191.681880
0.450.280.170.101.9221990.510.310.181.671898
0.460.280.170.091.8922290.520.310.171.651917
0.470.280.160.091.8722590.530.300.171.641935
0.480.280.160.081.8422880.540.300.161.621953
0.490.280.150.081.8223160.550.300.151.611971
0.500.280.150.071.8023440.560.300.151.591989
0.510.280.140.071.7723720.560.290.141.582007
0.520.280.140.071.7524000.570.290.141.562024
0.530.270.130.061.7324270.580.290.131.552042
0.540.270.130.061.7124530.590.280.131.532059
0.550.270.130.051.6824790.600.280.121.522076
0.560.270.120.051.6625050.610.280.111.512093
0.570.270.120.051.6425300.620.270.111.492110
0.580.260.110.041.6225550.630.270.101.482127
0.590.260.110.041.6025800.640.260.101.462143
0.600.260.100.041.5826040.640.260.091.452160
0.610.250.100.041.5626280.650.260.091.442176
0.620.250.100.031.5426510.660.250.091.422192
0.630.250.090.031.5226740.670.250.081.412208
0.640.240.090.031.5026970.680.240.081.402224

|RE - R| ≦ 1200 程度の限界があるため、これ以降は出しません。 もしも、これ以上の勝率を出せる人がいれば、 Rateは収束せずに発散してしまいます。 (Rate制度の構造上の欠陥となってしまう)

結論

四人打ち麻雀の結果から、 トップ率4割よりも平均順位2位のほうが難しいことがわかります。 平均順位ランキングで上位に入る人は、 R1500者に対してトップ率4割が可能でしょう。

平均順位ランキングではだいたい1.9位どまりです。 Rate2200以上の人をめったに見かけないのは、 これがランキングの域に達するほど難しいことだからです。

並以上の雀力がある場合、四人打ち麻雀のほうがRateが上がります。 Rateが同じなら三人打ち麻雀で上げた人のほうが雀力があると見てよいでしょう (とはいえ、 三麻は四麻と打ち方がかなり違うので比較は単純ではないでしょうね)。